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aoi_tomoyuki's blog

その時書きたかったこと書いてます。

お姉さま「この間、あなたと知らない子が、一緒に仲良く歩いてるの見かけたんだけど」

百合乙女「はい?」
お姉さま「はい? じゃなくて」
百合乙女「いいえ?」
お姉さま「まったく笑えないわ」
百合乙女「え、え、えっと、その、それは、た、他人の空似というやつでは」
お姉さま「わたしが恋人の顔を見間違えるとでも?」
百合乙女「そ、そんなことあるわけないじゃないですか。わたしとお姉さまは運命の赤い糸でがっちりと結ばれてます」
お姉さま「それなら、あれはなんだったの?」
百合乙女「あ、あー! 思い出した。思い出しましたよ。あれです。この間、迷ってる人がいたんで、道案内してたんです」
お姉さま「ずいぶんと動揺してるわね」
百合乙女「してません。してませんよ。微塵もしてません。眉一つ動かさないクールビューティーですよ」
お姉さま「ふぅん。手をつないでるのをバッチリ目撃したんだけど?」
百合乙女「それは、えっと、その、タヌキに化かされたのでは」
お姉さま「タヌキ?」
百合乙女「ぽんぽこタヌキです」
お姉さま「あなた、わたしをバカにしてるの?」
百合乙女「冗談です冗談。ワンクッション置いてスムーズな会話を実現するテクニックです」
お姉さま「ねえ、今冗談が必要な時だと思う?」
百合乙女「まったく不要です。ごめんなさい」
お姉さま「で、どうして手をつないでたの。はっきり説明してくれる?」
百合乙女「それは、手をつないでいたのは、その人が目の不自由な人で、杖をなくしてしまったらしくて、わたしが手をとって案内していたわけです」
お姉さま「へぇ。本当に口だけは達者ね」
百合乙女「お姉さま怖い。お姉さまは笑顔が一番似合ってます。笑ってください」
お姉さま「どこの、どなたのせいで笑えないのかしら?」
百合乙女「誤解ですよ。明らかな誤解です。わたしはお姉さま以外に心を奪われることなんて、絶対にありません!」
お姉さま「ケータイ」
百合乙女「え?」
お姉さま「今すぐケータイを見せて」
百合乙女「ど、ど、どどしてですか」
お姉さま「見せなさい」
百合乙女「いくらお姉さまでも、そればっかりは、ちょっと……」
お姉さま「わたしに見せられないものでもあるの?」
百合乙女「恥ずかしいポエムがたくさん入ってるんです」
お姉さま「見ないわ。着信履歴とメールボックスだけ見せてくれればいい」
百合乙女「えっと、わたし自分宛にポエムをメールで送ってるんで、ちょっとメールは……」
お姉さま「それなら着信履歴だけでいいわ」
百合乙女「ダメです。着信履歴を開くとケータイが爆発します」
お姉さま「いいから渡しなさい」
百合乙女「あっ、ダメです! わたしのケータイ返してください!」
お姉さま「見終わったら返すわよ」
百合乙女「本当にダメです! 爆発しますって! 死んじゃいますよ!」
お姉さま「……爆発しないじゃない」
百合乙女「たまたま運が良かったんです。だから早く返してくださ」
お姉さま「子猫ちゃんってなに?」
百合乙女「……さ、さあ」
お姉さま「子猫ちゃんってなあに!?」
百合乙女「ね、猫じゃないですか」
お姉さま「なんで猫がケータイなんて持ってるの?」
百合乙女「最近は親猫が心配して契約するらしいですよ」
お姉さま「そう。じゃあ、かけてみるわね」
百合乙女「ダメですダメですダメですダメですダメですダメですってばあああああ」
お姉さま「……もしもし」
猫ちゃん「もしもぉーし、せんぱーい、そこの年増はなんですかぁ〜?」
百合乙女「うわああああああああっ! い、いつからそこに……」
猫ちゃん「今ですよ。先輩見つけたから来たんですぅ」
百合乙女「あ、ああ、そう、なんだ……」
お姉さま「で! そこの子猫ちゃんと、どういう関係なのかしら?」
百合乙女「どうっていうか、ええと、まあ、その、どうってことない関係です」
猫ちゃん「何言ってるんですか。アタシと先輩はらぶらぶちゅっちゅな関係じゃないですかぁ」
お姉さま「らぶらぶちゅっちゅ!?」
百合乙女「ちょっ、まって、まってまってまって! お姉さま、ちょっと場所を変えましょう。今日は都合が悪いから、子猫ちゃんはまた今度ね」
猫ちゃん「ヤですよぉ。なんでアタシよりその年増優先するんですか」
お姉さま「汚らしい小動物がわめいてるけど、説明してくれるかしら?」
猫ちゃん「何それ。アタシのこと? おばさん必死だねぇ」
百合乙女「ストップストップ。まって本当にこれ以上しゃべらないで。わたし死んじゃう」
お姉さま「説明して」
百合乙女「えっと、子猫ちゃんは中学時代の後輩です……」
お姉さま「それだけ?」
猫ちゃん「アタシと先輩は、お互いのことなぁんでも知ってるんだから。お尻のほくろの数とかぁ、背中が弱くてすぐエッチな声出すこととかぁ」
百合乙女「あーもーーーーーーーーーーーーーしゃべらないでって言ってるでしょ!」
お姉さま「あなた、百合は精神的なつながりを重視してるって、力説してなかった?」
百合乙女「そ、それは本当です。お姉さまとはピュアな関係を」
お姉さま「じゃあ、その小動物は何なの?」
百合乙女「若気のいたりと言うんでしょうか。中学時代のわたしはちょっと性的なものに興味がありまして、それで、可愛い後輩を、そのぉ……」
猫ちゃん「押し倒されて、アタシの初めて奪われちゃった。ぽっ」
百合乙女改め、百合&レズ乙女「だからしゃべらないでって!」
お姉さま「ふぅん! その関係が今も続いてるわけね。わたしという恋人がありながら!」
百合&レズ乙女「で、でも、百合とレズは別物じゃないですか。だから、その、同時でもアリかなぁって」
お姉さま「あなた頭腐ってるの?」
百合&レズ乙女「はい。その通りです。ごめんなさい。お姉さま、もうしませんから許してください。本当に、心の底からわたしはお姉さまのことを」
猫ちゃん「ダメですよぅ。アタシはもう先輩の舌技にメロメロなんですからぁ」
百合&レズ乙女「ああああああああああああ聞こえない聞こえないいいいいいいいいいいいいい」
お姉さま「へぇ、わたしに隠れてそんな技を磨いていたのね」
百合&レズ乙女「磨いてないですよ! 持って生まれたテクニックです!」
お姉さま「頭痛いわ。帰っていい?」
猫ちゃん「どーぞどーぞ。年増女は早く帰って化粧落としたほうがいいですよぅ」
お姉さま「ここで帰ったら、この下水から這い出たドブネズミに、わたしが負けたように思えるわ」
猫ちゃん「この人、なに言ってるんだろ。先輩に抱かれたこともないのに、アタシに勝った気でいるぅ」
百合&レズ乙女「ちょっ、お、お姉さま。そんな怖い顔しないでください。気にしないでいいです。子猫ちゃんも、もうしゃべらないで。お願いだから。わたし生きた心地がしないから」
お姉さま「行くわよ」
百合&レズ乙女「え」
お姉さま「早く」
百合&レズ乙女「ちょっと、引っ張らないでくださいよ。どこ行くんですか?」
お姉さま「ホテルに決まってるでしょ!!!!!!!!!」
レズ乙女「( ゚д゚)」