読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

aoi_tomoyuki's blog

その時書きたかったこと書いてます。

百合乙女「わたし先輩のことが好きです。つきあってください」

先輩「つきあう? あなたレズビアンなの?」
百合乙女「ぐふっ、いきなりど直球ですね。でも、わたしはレズじゃないです」
先輩「じゃあなんなの?」
百合乙女「百合です! わたしの先輩に対する想いは、百合のように白く、美しく、ピュアホワイトなんです。わたしは百合乙女なんです!」
先輩「百合? よく分からないわ。レズビアンとなにが違うの?」
百合乙女「えーと、それはつまり、その、キャッキャウフフです」
先輩「キャッキャウフフ?」
百合乙女「女の子同士で仲むつまじく、キャッキャッキャッキャと触れ合うわけです。いちゃいちゃするわけです」
先輩「それは仲のいい友達とは違うの?」
百合乙女「友達じゃなくて、その、友達以上恋人未満みたいな。友情や愛情では表現しきれない繊細な気持ちというか」
先輩「ちょっと待って。つきあってくれって言ったはずよね。それは恋人同士になるってことじゃないの?」
百合乙女「えーと、まあ、それはその、ざっくり言って恋人みたいな関係です」
先輩「やっぱり、レズビアンじゃない」
百合乙女「いや! そんな呼び方しないでください! わたしの先輩への気持ちはもっとピュアなんです。肉体的な結びつきじゃなくて、精神的なつながりが欲しいんです」
先輩「肉体と精神は不可分だから、精神的な繋がりを深めるためには、肉体的な結びつきも必要だと思うわ」
百合乙女「うぅ、難しい話はよしてください……」
先輩「じゃあ、仮にわたしがあなたとつきあった場合、わたしの生活はどう変わるの?」
百合乙女「そうですねえ。まず、毎朝、わたしが先輩にモーニングコールします」
先輩「え、無料で毎朝モーニングコールしてくれるの?」
百合乙女「便利な目覚まし時計が手に入ったみたいな口ぶりはやめてください。わたしは朝起きたら一番に先輩の声を聞きたいから電話するんです」
先輩「でも、便利なのは間違いないわね」
百合乙女「だから無料サービス扱いするのはやめてください」
先輩「モーニングコールの次は?」
百合乙女「毎朝待ち合わせして一緒に学校行きます。手を繋いで」
先輩「繋いだ手をおもむろにスカートの中へ誘導したりするの?」
百合乙女「なんでそうなるんですか! 普通の恋人同士でもしませんよ! 変態ですよ! 手を繋いで、仲良くおしゃべりしながら登校するだけです」
先輩「ふぅん、清く正しい交際みたいな感じね」
百合乙女「それでいいんです。で、昼休みになったら、中庭で一緒にお弁当食べるんです」
先輩「でも、わたしはいつも購買でパン買ってるわよ」
百合乙女「わたしが先輩の分まで作るから大丈夫です」
先輩「え、わたしの舌をうならせる絶品弁当を作れるの?」
百合乙女「購買のパンで満足してるのに、どんだけハードル高いんですかっ!」
先輩「購買のパンがまずいのは我慢できるけど、お弁当に妥協は許されないわ」
百合乙女「その基準がよくわかりません。まあ、がんばって作ります」
先輩「がんばりは評価しないけどね」
百合乙女「いやいや、そこはしてください」
先輩「それで、次は?」
百合乙女「うわー、スルーされた……」
先輩「次は?」
百合乙女「……一緒に帰ります。もちろん手を繋いで。スカートの中には誘導しませんよ」
先輩「じゃあ胸に誘導するのね」
百合乙女「なんで誘導するのが当然の流れなんですか! 手を繋いで仲良くおしゃべりしながら帰ったり、放課後デートしたりするんです」
先輩「あら、放課後にデートなんてするのね」
百合乙女「当然です。買い物したり、カフェでお茶したり、景色のいい公園とかで夕日を見ながらイチャイチャするんです」
先輩「二人っきりで景色のいい公園でイチャイチャして終わり? キスはするの?」
百合乙女「え、き、キスですか。それは、その」
先輩「なにを照れてるの。百合の場合は、恋人同士でロマンチックな雰囲気になってキスをしないの?」
百合乙女「いや、その、雰囲気や状況によっては、あるのかな、でも、その、なんていうか」
先輩「ハッキリしないわね。するの? しないの?」
百合乙女「気持ちが高まれば、その、するかもしれません」
先輩「ムラムラっとしたらキスするのね」
百合乙女「いやっ! ムラムラっとか言わないで! そういうんじゃないです! キュンッ ってした時にするんです!」
先輩「ズキューンは?」
百合乙女「それどういう状況ですか!」
先輩「なんとなく言ってみただけ」
百合乙女「真面目に話してるんですよ。なんとなくで面白おかしい流れにしないでください」
先輩「細かいわね。じゃあ、イチャイチャしてキスしたあとはどうするの? ちょっと疲れちゃった休憩していこう、みたいな駆け引きをホテルの前でするの?」
百合乙女「そんな駆け引きしません!」
先輩「じゃあ青姦するの?」
百合乙女「絶対しません! ありえません! いみわからないです! なんで色々すっ飛ばしてそこにたどり着くんですか!」
先輩「ホテルでセックスしないなら、節約のために外でセックスするのかと思っただけよ」
百合乙女「百合はそういうえっちぃことはしないんです!」
先輩「じゃあ、どこまでするの?」
百合乙女「そ、そんなの……」
先輩「セックスはしないんでしょう? あ、この場合のセックスっていうのは、激しく接吻して舌と舌を大胆に絡ませて感触を楽しんだり、唾液を交換したりして気持ちを高揚させたり、全身をべろべろに舐めたり、手で撫で回したりしてお互いの性感帯を刺激しあったり、乳首や陰核や膣内や肛門といった場所を指や舌や大人の玩具で刺激しあったり、性器と陰核を押し付けあってローションやら分泌液やらを使ってこすりつけあったりするような行為を指しているわ」
百合乙女「やめて生々しいっ! 行為の内容は説明しなくていいですから!」
先輩「一応、確認しただけよ」
百合乙女「いいです。しなくていいです。百合はキス以上のエッチな事はしないんです!」
先輩「ムラムラっとしても?」
百合乙女「それはやめて!」
先輩「人間だからたまにはムラムラっとするわよ。わたしはするもの」
百合乙女「そ、そうなんですか……。で、でも、仮にしてもエッチな事はしないんです」
先輩「じゃあ、家でムラムラっとしたときは一人でするの?」
百合乙女「な、な、なにをいうんですか!!」
先輩「するの?」
百合乙女「そ、その質問には、答える必要はありません。今は、その、わたし個人の問題じゃなくて、百合の解説をしてるんです」
先輩「ふぅん」
百合乙女「な、なにニヤニヤしてるんですか」
先輩「別に。だいたい分かったわ。百合っていうのは、ムラムラっとしてもキスまでしかしなくて、それ以上はしないってことでいいわね」
百合乙女「だからムラムラっはやめてください」
先輩「じゃあ欲情したら」
百合乙女「うわっ、ストレートに言い直した」
先輩「結論として、百合というのは教科書にのるような清い男女交際を、女と女でやるような感じなのね」
百合乙女「そうです。そんな感じです」
先輩「ようやく理解できたわ」
百合乙女「それはなによりです。で、その」
先輩「なに? まだ何かあるの?」
百合乙女「わたしは告白したんですけど……」
先輩「忘れてたわ」
百合乙女「まあ、OKなのは言わなくても分かりますけどね。ここまでわたしのことに興味もってくれたんですから」
先輩「ごめんなさい。つきあうことはできないわ」
百合乙女「ええええええ! わたしが百合だからですか! キモイからですか!」
先輩「それ以前に人間としてあなたのこと嫌いなの。ごめんなさい」
百合乙女「( ゚д゚)」